緊急時の会話は絶対に勉強する

海外旅行では、思わぬトラブルに巻き込まれることもあります。オーストラリアやニュージーランドなどに旅行に出かける人の多くは、「これらの国は治安が良いから特に心配することはないだろう」と思っておられるのですが、これは大きな勘違いです。たしかに、オーストラリアなどのオセアニア地域では、殺人などの凶悪事件はあまりありません。むしろ、日本より凶悪事件の数は少ないと思います。しかし一方で、盗難や車上荒らしなどの事件は非常に多いのです。日本では考えられないような頻度で起きているんですね。したがって、「安全だ」という言葉に油断しないことをオススメします。

また、このような緊急時における英会話の表現は、絶対にメモなどに書き留めておくこともオススメしますよ。たとえば、盗難被害に遭った場合、保険に入っているなら、現地の警察に被害届を出して保険の請求することが可能です(ツアー旅行なら添乗員さんがやってくれますが)。さらに、病気になった時は大変ですね。ツアーで団体旅行をしている場合、添乗員さんがずっとそばについてくれることはあまりありません。

このような、緊急事態における英会話の表現はたくさんありますが、本屋さんなどで売っている「ミニ表現集」はぜひ持って行きましょう。必ず緊急時の表現集も収録されていますからね。また、どうしても英会話に不安を感じるなら、次のような方法を試してはいかがでしょうか?

まず、手帳や小さなメモに、日本大使館や日本人会の連絡先を書きとめておきます。日本人会とは、名称は国によって異なると思いますが、現地で暮らす日本人の集まりのようなものです。何か公的な活動を目的としているわけではありませんが、「異国に暮らす日本人同士、困った時は助け合おう!」というグループだと考えておきましょう。

大使館を含め、このようなグループには、多くのケースで「通訳士」がいます。専属の通訳士というわけではなく、「あそこに困っている日本人がいるらしい。ちょっと助けに行ってくれませんか?」と、日本人の連絡網を使ってあなたを助けにきてくれるのです(絶対に来てくれるわけではありませんが…)。ですので、「本当に困った時に、日本語で連絡できる場所」として、このような組織の連絡先を手帳に書き留めておくことが大切なんですね。