「敬語」にするちょっとしたコツ

以前、英検2級の「受験経験者」の方にお会いしたことがあります。その方は、「1次試験は突破したものの、2次試験で失敗した」という人だったんですね。私も多少は英語を話すので、「何が原因なのか?」について一緒に考えることにしました。

すると、1分も経たないうちに、この人の「ダメな点」が見えたのです。それが、「話し方」だったんですよ。この人は、人としては優しくて素晴らしい性格の持ち主なのですが、「アメリカのヒップホップに憧れる若者」でもあるため、話す英語も「ラッパーみたい」な感じなのです。別にその話し方が悪いとまでは言いませんよ。私のアメリカ人の友達の中にも、「ラッパーみたい」な話し方をする人もいますし、「ラッパーみたい」な話し方をしても良いシチュエーションならば何も問題はありません。

しかし、2次試験はあくまでも「面接」なのです。したがって、「面接」というシチュエーションに応じた話し方をしておくべきなんですよ。その話し方から大きく外れている場合、減点対象になる可能性もありますのでご注意を。

さて、「面接」というシチュエーションを考えた場合、やはり出来るだけ「敬語」を話しておきたいですよね。しかし、日本人にとって「英語の敬語」は難しいものです。そこで、「敬語を話すちょっとしたコツ」を覚えておきましょう。

まず、「省略形」は使わない方が良いですね。「be going to」を「be gonna」と発音してみたり、「want to」を「wanna」と発音するのは好ましくありません。このような省略形が「悪い話し方」と言っているのではなく、少なくとも、「全てのシチュエーションで通用するきれいな敬語」ではないことを知ってください。

また、「主語をしっかりと言う」というのも大切です。たとえば、「I came back home at 10 last night, and had dinner after at 10:30.(昨夜は10時に帰って来て、10時半に夕食を食べました)」という英文の場合、「and」の後の「I」が省略されています。もちろん、英語の文法的には何も問題ない表現なのですが、やはり「I」を入れた方が「きれいな英語」に聞こえる場合が多いんですね。要するに、省略するのが文法的に間違いではない場合でも、「省略せずにきっちりと言う」という、簡単な心構えだけで、敬語になることを覚えておきましょう。